ドラム打ち込みの基本     

初心者向け講座

ドラムの構成†

まずはドラムはどういう構成なのか、一般的なセットを記しておく。

バスドラム†

ドラムセットの中でももっとも低い音を出す楽器。
ペダルを踏むことによって演奏する。
バスドラムを2つ用意した構成をツーバスという。ツーバスの場合は両足を使って踏めるので高速なプレイが可能である。
（バスドラム1つのままペダルを2つ配した「ツインペダル」でも同様のプレイが可能）

スネア†

基本的なリズムを担当する楽器
ハイハットのつぎによくたたかれるものと思って間違いない。（ツーバスだとバスドラムの方が手数が多かったりもするが）これの音色によってドラムの表情が大きく変わるといってもいい。

ハイハット†

細かい刻みを担当する楽器。
金属製。最も手数が多い楽器なのでドラムの表情付けはまずハイハットからだといって間違いない。これが、無機質なものになるとすべてが無機質に感じられてしまう。
ハイハットにはペダルがついており、踏み方でクローズドハイハット、オープンハイハットの大きく分けて2種類の音を出すことが可能である。
その他、ペダルを踏むだけで音を出すペダルハイハットもあり、全体がリズムを刻んでいない状態などでのリズムキープやアクセントとして用いられることが多い。

クラッシュシンバル†

いわゆるシンバル。 ドラムの中でももっとも派手な音を出す。
曲中のフレーズの出だしや曲調の切り替えで、アクセントを強調する場合などによく使われる。
ちょっと変わった雰囲気でアクセントをつけたい場合などはチャイナシンバルが用いられる。

タム†

おかずを担当する楽器。　※おかず（フィルイン）とはサビ前などで「ドコドコドコ…」と入る飾りフレーズのこと。
通常タムはいくつか用意され高い音を出すタムから低い音を出すタムまで用意されることが多い。
一般的にはバスドラム上に取り付けられた2つ（高音＋中音）、バスドラムの斜め後方に単体で置かれた1つ（低音＝床に直置きすることからフロアタムとも呼ばれる）という構成になる。
余談だが、テクニシャンになればなるほどその数は増える傾向にあるように思われる。

フロアタム†

床に置かれているので「フロア」タム。タム類の中でも最も低い音程を担当する。

ライドシンバル†

役割としてはハイハットと同じ。ハイハットに比べ派手な音をだす。
また、ツーバスで演奏するときはハイハットのペダルが踏めないなどの理由によりライドシンバルがハイハットの代用として使われることが多い。
なお、曲のサビやBメロで雰囲気を変えたい場合などでも多用されるが、この場合はシンバルの中心部分（「カップ」とか「ベル」と呼ぶ）を叩き、「カン、カン」と高い音でその存在を主張している。

ドラム打ち込みの基本†

Museにおける基本的な叩き方を解説する。

通常は手足すべて含めて「4本」しかないため、リアルに演奏することを目指すなら同時に発生できる音数は「4つまで」を意識しておいていただきたい。

特に、手が３本無いとできない演奏にならないように注意する。

• 「クローズド（オープン）ハイハット」と「シンバル」と「スネア」が同時に鳴るということはあり得ない。
• スネアやタムを連打する場合は両手を使うものなので、ここでハイハットが鳴っているのもおかしくなる。

実際の手の本数や動きを考えて打ち込みをしていくこと。

８ビートの基本形（右利きの場合）†

基本的には 1小節でハイハットを 8回叩いて 8ビート。
1・5でバスドラムを踏み、3・7でスネアを叩く。

Museでの記述例†

Muse（MIDI）で各音階に配置されているドラム楽器は以下の通り（一部）

#Z0 o2 f+8f+f+f+ f+f+f+f+
#Z1 o2 _4r _r
#Z2 o2 d4_ d_

バスドラムの踏み方が変わることでリズムに変化がつく。「どったんどどたん」や「どったどどったん」のリズムが比較的多い。

あとはシンバルでのアクセントが入ったり、スネアやタムでのおかずが入ったりする。
アクセントのシンバルを叩く箇所では、バスドラムも同時に踏んでいるのが基本。

ドラム譜の読み方†

ドラム譜

「ドラム譜に表記されている音階」と「実際に打ち込む音階」は一致しないということに注意。
（そもそも市販の楽譜は生楽器用であり DTM用に書かれているわけではないので）
ドラム譜を読む場合は楽器を鳴らすタイミングを重視し、楽譜上の音階は無視で良い。

• 手で叩いて鳴らすものは旗が上向き（スネア、ハイハット、タム等）
• 足で踏んで鳴らすものは旗が下向き（バスドラム、ペダルハイハット等）

オープンハイハットには音符の上に ○印がついている。 「○ ＋」 で 「オープン → クローズ」 の意味。