#author("2021-06-03T05:05:46+00:00","","") #author("2021-06-03T05:06:12+00:00","","") *概要 [#lfc7c37f] MIDIファイルをMuseデータ形式のファイルに変換するソフト。~ 「mid2mus希望」と書いたメールにオリジナルなMuseデータを添付して加藤一郎氏に送ると、このソフトがもらえる。 加藤一郎氏によると、以前mid2musをもらうために中身が「drm」と記述されただけのデータが送られたことがあったという。~ 失礼極まりない事例である。しかし、「そうは言っても、自分の開発したソフトを欲しいと思う人がいることは、開発者冥利に尽きる」と加藤一郎氏は語っていた。 *使い方 [#w5a3e726] **コマンドプロンプトで起動する場合 [#b54f94bc] mid2musはコマンドラインアプリであるため、通常はコマンドプロンプトを用いて操作する。 mid2mus [オプション] [ファイル名] 変換に成功すると「OK」が表示され、MIDIファイルと同名の(.mus)ファイルが出力される。~ 逆に失敗すると、「Error: 内容」が表示され、Museデータも出力されない。 ※引数なしで起動すると、詳細な使い方などが表示される。 **[オプション] [#q05bfeb9] : /x1 | 出力するデータの音名を、 x1(英米) 形式にする。 : /x2 | 出力するデータの音名を、 x2(独) 形式にする。 **[ファイル名] [#ladb5ead] 変換対象のファイル名を記述する。 - 相対パスを記述した場合、現在のディレクトリーにあるファイルが対象となる - 相対パスを記述した場合、現在のディレクトリーにあるファイルが対象となる。 - [*.mid]のようにワイルドカードを記述することができる。 - 複数のファイルを列挙記述することができる。 **Explorer等から起動する場合 [#e613fe65] 以下のいずれかの方法を用いれば、Explorerでも利用を試みることができる。 + 「mid2mus」のショートカットを作成し、変換したいMidiファイルをドラッグ&ドロップする。 + 「mid2mus /x1 %1」のようなバッチファイルを作成し、そこに変換したいMidiファイルをドラッグ&ドロップする。 + 「送る」メニューにMid2musや、そのバッチファイルを追加し、Midiファイルを送る 上記の方法では、変換の成功/失敗の可否は、Museデータの有無、または更新日時で判断する必要がある。「>muse.log」等と記述しても良いが… ※なお、「Midiファイルを mid2mus に関連付ける」行為は避けた方が良い。過去に作成したMuseデータをMid2musによる変換結果で上書きしてしまう危険があるためである。 *mid2mus による変換の仕様 [#p191400a] mid2mus で変換した Muse データは、手打ちで作られた Muse データとは異なる、独特の変換結果が出力される。~ ここでは、mid2mus で変換された Muse データの特徴を列挙する。~ ※mid2mus のバージョンにより当てはまらない項目もあり。 -''フィンガーは0,1,2のみ使用される。'' --1番フィンガーにすべてのメンバー属性が記述される。''V や S や U などが、フィンガー1 内にすべて混在する''ことになる。 --2番フィンガーに音符が記述される。 --0番フィンガーはAメンバーのみ使用され、そこに全体属性が記述される。''DATA''コマンド、''%''テンポ、''TEXT''テキスト表示など。 -一部のメンバー属性が X**=** に置き換えられる。 -出力されるメンバーは@ABC……の順であるが、メンバーZ はメンバーI とメンバーJ の間に出力される。 --MIDIチャンネルの順番に出力(ドラムパートは MIDI規格では「10ch(10番目)」であるため) -インデント --テキスト上の小節線やスペースなどは一切出力されない。 --各フィンガー内のデータは、行頭にタブ文字が入り、130バイト付近で改行によって折り返される。 -''以下のコマンドが出力されない。'' --''調性(\)とフラット(-)、ナチュラル(=)が存在しない'' ---全ての音を実音で表記するため、調性の指定をする必要がない。フラットされる音はシャープによって記述される。したがって、ナチュラルも存在しない。 ---&color(#FF0000,#FFFFFF){mid2mus の変換データの最大の特徴は調性の指定がなく、フラットの記述が一切出てこない};ところにある、と言える。 --''「o」(絶対オクターブ)が出現しない''。 --- < と > の相対オクターブのみで出力される。 --和音の再現表記,コード,和音とコードの遅延 ---全ての音は実音で記述されるため、コードは記述されない。再現表記は存在する。また、遅延表記は和音の連結によって表記される。 --連符,連符の再現表記 ---3連符や特殊な連符は、全て微分音長による音長の加算や休符に置き換えられる。 --曲中のタイミング合わせ ---曲中にタイミングを合わせる「%」や「%(メンバー)」は、休符に置き換えられる。記述されている全てのフィンガーに休符がつく。 --''一部の''メンバー属性・フィンガー属性・テンポの遅延 ---属性値と休符だけで表現される。(例:“%50 %46:4”=“%50_16 %49_16 %48_16 %47_16 %46”) --出音・止音の指定 ---スタッカートと音長の加算、休符によって表現される。止音よりも出音が早い場合は、和音の連結によって出力される。 --音長の減算(~) ---全て加算によって表現される。 --アクセント,音量・強弱の相対指定 ---全て実際の数値に置き換えられる。 --定義マクロ、展開マクロ、無名マクロ ---マクロが展開された状態で全て書かれる。{ } は一切登場しない。 --ブロックコメント,冒頭以外のコメント,曲中の全角文字,小節区切りのような記号など ---Muse が再生する時に無視する文字は出てこない。ただし、データの冒頭にファイルのパスや作者名などが書かれた部分を除く。 --*STOP、*MARK ---すべて *TEXT に変換されるため、*STOP による曲の一時停止(クリック待ち)は一切行えない。 --*FING ---全てのフィンガーに指定した属性と値が書かれる。 --*FONT,*COLR ---Muse だけに有効なコマンドであるため、そもそも出力されない。 --システムメッセージ ---*DATAコマンドが忠実に出力される。 ---*POOLコマンドは出力されず、すべて展開される。 ---集約可能なNRPNは、*ROOMコマンドで出力される。 ---X指定も出力される。 *mid2mus で変換されたデータ [#y8fb3395] mid2mus は MIDI ファイルを機械的に Muse データに変換するため、どうしても mid2mus 特有のデータとなりやすい。 基本として''mid2mus で変換した Muse データを『Muse の殿堂』に投稿しても審査の対象にならない。'' ただ、データを聴いただけでは手書きによる打ち込みか mid2mus変換データであるかの判別は&color(red){ほぼ不可能};である。~ 過去、殿堂に登録された曲の中には、mid2mus で変換された楽曲があったようだ。