概要など†Museにおいてエクスクルーシブメッセージを送信するための命令である。 ほかのシーケンサーに比べて便利な点は途中再生の場合もそれ以前にさかのぼってエクスクルーシブメッセージを自動的に送信してくれるため、意図通りの音で再生できること。 チェックサムの計算を自動的に行ってくれることがあげられる。 Museは、DATAコマンドにより、MIDI音源のロングメッセージをダイレクトに記述す る方法が備わっています。*DATAのパラメータに、16進コードをカンマ区切りで 列挙することでエクスクルーシブを表現します。16進コード並びの様々な用法は、 MIDIに関する書籍やマニュアル、インターネット、MuseWikiなどを参照して下さい。 エクスクルーシブは、F0 で始まり F7 で終わるデータ列です。DATAコマンドでは、
この始終端のコードを自動付与しますので、F0とF7のコードは記述しないで下さい。 *DATA "43, 10, 4C, 00, 00, 7E, 00" パラメータ内のタブや改行、半角スペースや全角スペースなどは無視されます。 *DATA ",,43,,10,,, 4C, 00,,,, 00, 7E,, 00," ↓ *DATA " 43, 10, 4C, 00, 00, 7E, 00 " チェックサムの自動計算機構も備わっています。総計の対象となるデータを括弧で
くくることで、閉じ括弧の次にチェックサムが挿入されるようになっています。 *DATA "41, 10, 42, 12 (40, 00, 7F, 00)" ↓ *DATA "41, 10, 42, 12, 40, 00, 7F, 00, 41" Museでのメンバーという概念は、エクスクルーシブでは「チャネル」という16進数 の番号で扱われます。(Museのメンバ)→チャネル番号の対応関係はGSリセットをかけたときは以下の通りです。そのほかのリセットをかけた場合はそれぞれの音源マニュアルを参照してください。なお、Museは標準でGSリセットをかけます。 (A)→1 (B)→2 (C)→3 (D)→4 (E)→5 (F)→6 (G)→7 (H)→8 (I)→9 (J)→A (K)→B (L)→C (M)→D (N)→E (O)→F (Z)→0 エクスクルーシブを記述していると、その前半の数値はすべて音源固有の値であり 同じものを何度も記述していることに気づきます。この入力を簡素化するために、 POOLコマンドがあります。パラメータの書式はDATAと同一です。POOLコマンドで 前半部のデータを指定しておくと、続くDATAコマンドでは後半部からの記述だけで 済むようになります。指定したPOOLコマンドの内容は、次にPOOLコマンドが発行さ れるまで維持されます。内容をクリアしたい場合はパラメータが空の *POOL"" を 記述してください。以下にPOOLコマンドを使用した記述例を示します。 *POOL"41,10,42,12" ← POOLコマンドで前半部を定義 *DATA"(40,00,7F,00)" ← *DATA"41,10,42,12,(40,00,7F,00)" *DATA"(40,01,30,03)" と同等となる。 *DATA"(40,01,34,46)" ・ *DATA"(40,01,33,48)" ・ *DATA"(40,02,00,00)" 以下同様 *DATA"(40,02,02,40)" ・ *DATA"(40,02,03,00)" ・ (注)チェックサムの括弧は、POOLとDATAの間をまたぐ事はできません。 演奏を開始する際、Museは必要最低限の音源初期化のメッセージを送出しています。 しかし、DATAコマンドを使って自ら木目細かく音源初期化を記述したい場合、この 自動送出はかえって邪魔になります。そのような場合は、パラメータを空にした、*DATA"" を記述してください。この記述がある場合、演奏開始時に自動的に送出し [#saf2cc93] ていたほとんどのメッセージ送信を行わなくなります。具体的には、GSリセット を出力しなくなり、DRUMやROOMコマンドも無効となります。また、ピッチベンドの レンジ設定も行ないません。なお、*DATA"" は、1つのMuseファイルに唯一つ記述 します。記述する位置はどこでも構いませんが、複数記述することはできません。 (注)DATAおよびPOOLコマンドは、指定された数値をそのまま音源に送出します。
7Fを越える値はチェックしていますが、それ以外の論理的な整合チェックは、
Muse側では行いません。記述には細心の注意を払ってください。 関連項目† |